才色兼備で高嶺の花の彼女を溺愛したいんだ
僕はキッチンを見させてもらった。
「愛菜」
「はい?」
「出来ないことは正直に言っていいから」
「はい」
「じゃあ、一緒に作るか(笑)」
「うん!」
愛菜は僕のエプロンを用意していてくれた。
僕は家で料理は結構作るけど実はエプロンはつけない派なんだけどせっかく用意してくれたので着せてと甘えて愛菜にエプロンを着せてもらった。
まずはごはんの炊き方からなんだけど調理実習で昔やったよねと炊飯ボタンを押した。
「卵は3個使おう、卵焼きのフライパンはわかる?」
「えっと四角いやつ」
「正解、出して」
「はい」
「油とボール」
「はい」
卵も自分で割ると言ったが力加減がうまくいかなくて殻が入ってしまう。
菜箸で理久斗が全部取ってくれた。
「私って卵も割れないのね」
「慣れだよ(笑)」
見ててと理久斗が卵焼きを焼いてくれた。
「凄い上手」
「まな板ある?」
「うん」
まな板の上にふわふわの卵焼きが乗った。
「少し冷ますから切るのは愛菜の役目な」
「うん」
「おにぎりの具は何にする?」
「梅干し!」
愛菜は棚から梅干しを漬けている容器を出してきた。
「お母さんが漬けてるのか?」
「うん、これは毎年お母さんが漬けてる、夏バテ予防の為にね」
そっかゴルフの中継とかたまにテレビがついていると、食べながらプレイしてるな。
「愛菜のお母さんは料理はできる人?」
「んー、あんまりかな、どうしても外食が多い、大会の時はおにぎりは作ってるのはずっと見てきたよ」