才色兼備で高嶺の花の彼女を溺愛したいんだ
「食べよう」
理久斗がバッグからおにぎりと卵焼きを出した。
公園の入口に自販機があり、お茶を買っていた。
「美味しい~」
愛菜が喜んでいた。
「ん、美味いな」
あっという間に食べて、ゴクンとお茶を飲んでご馳走様をした。
「りっくん、ここどうぞ」
愛菜は自分の太ももをポンポンと叩いた。
膝枕?
「恥ずかしくね?また愛菜は真っ赤になるじゃん、それに僕、ベンチからはみ出るけど」
「あっ……」
愛菜はベンチの一番端に寄っていく。
「これで、ちょっとは大丈夫(笑)」
理久斗はベンチで横になり愛菜の太ももに頭を置いた。
きっと真っ赤な顔をしてるんだろうな……
「愛菜」
「ん?」
「昨日から何?僕との関係を最後にしたい?」
「そんな事ないよ」
「いや、おかしいでしょ、急に」
愛菜は黙ってしまった。
僕も頭を横にしてるから愛菜の表情がわからない。
顔を見ないように膝枕にしたのか?
「おかしいのはりっくんだよ」
「僕?」
「急に宿題なんて難しいこと言ってさ」
「いや、それはもう忘れて、僕が悪かった」
「宿題なんて言わずに普通に僕のこと好き?って言ってくれたらよかったでしょ?私みたいな恋愛初心者はわからないんだから……」
「……怖かったんだよ、まだ好きじゃないって言われるのが」
「もう3ヶ月だよ、嫌だったら別れてるでしょ、恥ずかしくて言えなかっただけだもん、聞いてくれたら頷く事はできるのに」
「いや、無理やり聞くもんでもないだろ?言わすのは強引だと思うから……やっぱり違うと僕は思う」