才色兼備で高嶺の花の彼女を溺愛したいんだ
綺麗な顔だな……
親指を軽くスリスリして顔を近づける。
左手を離してほっぺたにチュッとキスをしてそのまま首筋にキスを這わす。
「んっ、こそばい、りっくん?」
愛菜は目を開けた。
制服のネクタイを緩めてブラウスを少し広げる。
「え?」
ちゅーっと鎖骨を吸われた。
「ちょっと薄いけどキスマ付けてみた」
理久斗はブラウスを直した。
「へへっ、いたずらしちゃった(笑)」
「りっくん」
「明日はもっと頑張るからここにもらうな」
ぷにゅっと口唇を挟んだ。
「もう~」
午後練だった土曜日は時間もなく少しすると理久斗は家に帰っていった。
愛菜は部屋着に着替えると思い出したように洗面所に行った。
これがキスマーク……
薄っすらと鎖骨に付いていた。
もしかして、たくさんこんなのが付くのかな?
私、りっくんに冷められないかな。
りっくんは元カノさんがいたわけだし、無知すぎるよね、だって今までそこまで興味がなかったんだもん。
キスだって待ってくれてたし、きっとそうとう我慢してくれてたよね、鈍感な私……明日……自分の口唇を触った。
もうちょっと成長したいな。
にーっと笑って部屋へ戻った。
朝、愛菜は梅干しのおにぎりを食べていると、りっくんがおはようのLINEをくれた。
一緒におにぎりを作ってからは、はまってしまい朝ごはんはおにぎりになった愛菜だった。