才色兼備で高嶺の花の彼女を溺愛したいんだ
ちょっとの後悔

おにぎり食べたよ、もうすぐ出るねとLINEを返して部活の支度をした。


りっくんと勉強するからバスで行く約束になっていた。


最近バスの時は降りるバス停で待っていてくれる。



「おはよう」


「おはよう、愛菜」



歩きながら学校へ向かう。



文化祭から凄く仲良くなった気がする。



ちゃんと話し合えたからかな。


軽く指を絡ませて部室まで行くと文化祭の一日目にりっくんに告白した女の子と会ってしまった。



ちょうど部室から出て体育館に向かっている最中だった。



当然目を反らして走って行った。



「堂々としていいんだからな、僕達ちゃんと付き合ってるし」


「…うん、じゃあまた後で」



愛菜は女子の部室に行った。


「おはよう」



愛菜が入ると一年生から「おはようございます」と一斉にあいさつをされる。



まあ普通の事なんだけど、今日は気分が上がらない。


いつも冷静な愛菜だけどさすがに彼氏に告白してきた相手と手を繋いでいる所を見られて避けられたのはあまりいい気持ちはしない。



ましてや隣のクラスの子。



もう付き合ってる事バレたよね……




りっくんが告白の返事を後悔したのが今になってわかる。


好きな人がいるって言わずに付き合ってる人がいると言えばよかったと言うこと……



後から聞いたんだけど、りっくんは今まで告白されたらそう答えてたんだって。



りっくんは彼女がいてもモテていたって事だよね。



私だけじゃないじゃんねー。


ぷくっとほっぺたを膨らませた。

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