才色兼備で高嶺の花の彼女を溺愛したいんだ
私が悪いの?
「テスト頑張るから」
「うん」
「いい点取れたらまた続きしような」
「テストと新人戦、お互いがんばろうね」
そして愛菜がシャインマスカットを出してくれた。
「おー、旨い」
「美味しいね(笑)」
食べているとりっくんのスマホが鳴った。
「由依からだ、ばあちゃんらと食事に行くから帰ってこいって、由依らこの前全国大会決めたんだよ、それでかも」
「全国大会、凄いね」
「帰るな」
「うん、あっそうだ、シャインマスカットまだあるから由依ちゃんにあげて、私からのお祝い」
「ありがとう、喜ぶよ」
帰る支度をして玄関に行く。
「また明日」
「うん、バイバイ」
理久斗は愛菜の頭を引き寄せてチュッと軽くキスをした。
ほっぺたを触って帰っていった。
月曜日の昼休み「愛菜」と呼ばれた。
りっくんが教室に来た。
「どうしたの?」
「これ、愛菜の参考書、昨日鞄に間違って入れてた」
「気付かなかった(笑)」
「ごめんな」
「全然」
「じゃあ、また部活で」
手を振って席に戻った。
「愛菜、また落とし物したの?」
「え?今日は違うけど」
「相馬くんと付き合ってるの?手を繋いで部活来たって聞いたよ」
「うん」
「いつから?文化祭とかくらい?」
「えーと7月」
「はあ?そんな前から?前に告白?って聞いたよね」
「だって、あれは落とし物を届けにって……ほんとだもん」
「知ってたら告白なんてやめなって友達に言ったのに!」
「それは…私は関係ないよね」