才色兼備で高嶺の花の彼女を溺愛したいんだ
「愛菜ぁー」
「わかったから、家に入ろう」
クラブを拭いてバックに戻す。
たくさんのゴルフバックが並んでいた。
「お邪魔します」
「ソファに座って待っていて、シャワーしてくるから」
「うん」
理久斗が大人しく待っていると髪をバスタオルで拭きながら愛菜が出てきた。
ブランド物のスポーツウェアで何かかっこいい。
「りっくん、何か飲む?コーヒーでいい?」
「うん、ありがとう」
コーヒーサーバーでコーヒーを入れてくれた。
「コーヒーは入れれるんだね(笑)」
「ボタン押すだけだし(笑)」
ゴクンと飲むとフーっと息を吐く理久斗。
「落ち着いた?」
「うん」
愛菜もコーヒーを飲む。
「愛菜もやっぱりゴルフ出来るんだね」
「そうね、出来ないとおかしい状況よね(笑)」
「何でA学園に?ゴルフ部のある高校とかに普通は行くんじゃないのか?」
「集中力をつけたくて……そして普通の高校生活を送りたかったのよね」
「確かに弓道は集中力の武道だけど」
「私の名前検索してみて」
理久斗は三木愛菜とスマホにうちこんだ。
「え?ジュニアチャンピオン?すげぇ」
「プロにもなりたいし、大学も行きたいの、だから勉強も頑張ってきたんだけど兄が精神的に弱くて、だから母親がついてるんだけど、それなら三年間私も精神を鍛えようと思ったの、コースはまわれなくても打つことは家で出来るしね、プロになったらどうなるかわからないけど賞金で食べていけないプロもたくさんいるし、年齢的にもいつまで一線で出来るかわからない、だから今はちょっと息抜きと勉強の期間なのよ」