才色兼備で高嶺の花の彼女を溺愛したいんだ
僕は遅い夕食を食べ洗い物を済ませるとリビングにイヤリングが置いてあった。
手に持って見ていると母さんがやってきた。
「可愛いでしょ」
「これって母さんの?」
「友達がハンドメイドで作ったのをもらったのよ」
「ハンドメイド?すげー」
「大きな手芸店にいけば色々作れる材料とか売ってるわよ」
「へぇ、テスト終わったら行ってみよう」
「彼女にプレゼント?」
「うん、あまりお金もないし、先月誕生日だったんだけど何も渡せてないから……」
「あら、ケーキもらったのに?」
「うん、ちょうど文化祭準備で会えない期間だったから、クリスマスもあることだし……考えてみる」
イヤリングを置いて部屋にあがった。
はぁ、僕は何をやってんだ、彼女の誕生日をネット検索で知るなんて……
愛菜を検索したときに書いてあったのだ。
ゴルフ界では有名な一家だったんだな。
ちょうど文化祭準備で会えたかった時期の10月10日が愛菜の誕生日になっていた。
知ろうとしなかった僕の完全な落ち度だ。
愛菜はLINEには誕生日設定をしていなかった。
僕の誕生日は愛菜は気づいてくれていたのに……
自分の事ばかりじゃないか、パンパンと自分の頬を両手で叩き気合いを入れ直す。
もう一度愛菜の検索をして、頭を切り替えて勉強を始めた。