「推しカプを拝みたいだけ」で王子の婚約者選抜試験に参加したのに、気がつけば王子の子を妊娠してました
 あれ、次どうするんだっけ。
 エドヴィン王子はと言えば、せっかく夢にまで見まくったリーゼのありのままの姿を見ただけでなく、月の光に照らされたことで神秘的に光っている白くて艶やかな肌に触れられたことで、すでに昇天した気持ちになっていた。
 着いた欲情の炎はますます燃え上がり、下半身はこれまで自分でしていた時よりもずっとリーゼを求めている。
 いちごのように可愛い胸の頂きからは、いちごよりもずっと甘い香りが漂ってくる。
 無意識に、エドヴィン王子はそれを口に含んで、キャンディーのように舌で転がした。
 その度に、リーゼから気持ちよさそうな声が漏れてくるので、エドヴィン王子はたまらなかった。
 下半身は、リーゼの細くて小さい体に入りたがっている。
 でもエドヴィン王子の中に残る、なけなしの理性は小さく警告をしてくる。
 このままヤってしまってもいいのか?作法は大丈夫か?と。
 エドヴィン王子はなれない手つきで、お付きの騎士が持っていたえっちい絵が描かれていた男性向けの本で見た方法の通り、おへそ周りや首筋にキスをしてみたり、リーゼの足を開き、中心を味わってもみた。
 リーゼから「もっと」とありがたい声を引き出すことはできたのだが、エドヴィン王子は1つ後悔していることもあった。
 例え後から「誰のおかげで」と弱みを握られ、奴隷にさせられたとしても、一度くらいはちゃんとアレクサンドラに教えを請うべきだった。
 自分がどんな風にリーゼを愛せば、リーゼは一生自分を求めてくれるのかと。
 心がダメになったとしても、体さえよければ繋がり続けられると、アレクサンドラは言っていた。
 リーゼの心を手放す気は毛頭ないものの、死ぬまでこの甘い体を抱き続けられる資格は欲しいとエドヴィン王子は思った。
 リーゼの中心を舐める時も、アイスを舐めるような方法でいいのか。
 もっと、コツがあるのではないか。
 そんな不安に襲われながらも、いけるところまで舌を押し込み、リーゼの中を味わう。
 自分はそれだけで興奮がおさまらないが、リーゼはどうだろうか。
 愛したい気持ちと、嫌われないかという不安がエドヴィン王子の頭の中を支配していた時だった。

「あの……もっと……」

 リーゼの、小鳥のささやきのような可愛い声が頭上から降ってきた。

「え?」
「もっと……激しくしてください……」

 それが、エドヴィン王子の脳から理性くんがさようならした瞬間だった。
< 139 / 164 >

この作品をシェア

pagetop