「推しカプを拝みたいだけ」で王子の婚約者選抜試験に参加したのに、気がつけば王子の子を妊娠してました
リーゼとエドヴィン王子は、決して初対面ではない。
ちゃんと目を合わせて会話をしたこともある。
だから、エドヴィン王子が想定していた問答は
「こんなところで奇遇ですね」
「まあ!殿下……!こんなところで会えるなんて驚きました」
「俺も驚いたよ。きっと運命が俺たちを会わせたんだ」
「まあ素敵……!」
「早速だがリーゼ嬢。ご一緒しても?」
と、大体、こんな感じ。
ちょっと想像力が貧困なのは、恋愛に関する参考書を読んだことがあまりなかったから。
だから、エドヴィン王子は「運命が俺たちを〜」というセリフを言う練習をもごもごと声なしで口だけ動かす形でしていた。
ところが、リーゼはただじーっとエドヴィン王子の顔を見つめるだけ。
エドヴィン王子も、頑張ってリーゼの目を見つめ返してみたが、10秒しかもたなかった。リーゼが可愛すぎるのが悪い、と思いながらも、何も自分に話しかけてこないのがエドヴィン王子は気になった。
「リーゼ嬢……?」
もう1度エドヴィン王子が尋ねて、ようやくリーゼから次の言葉を引き出せた。
「あの、どちらさまでしょう?」
という、全く考えてもいなかった回答だったのだけど。
ちゃんと目を合わせて会話をしたこともある。
だから、エドヴィン王子が想定していた問答は
「こんなところで奇遇ですね」
「まあ!殿下……!こんなところで会えるなんて驚きました」
「俺も驚いたよ。きっと運命が俺たちを会わせたんだ」
「まあ素敵……!」
「早速だがリーゼ嬢。ご一緒しても?」
と、大体、こんな感じ。
ちょっと想像力が貧困なのは、恋愛に関する参考書を読んだことがあまりなかったから。
だから、エドヴィン王子は「運命が俺たちを〜」というセリフを言う練習をもごもごと声なしで口だけ動かす形でしていた。
ところが、リーゼはただじーっとエドヴィン王子の顔を見つめるだけ。
エドヴィン王子も、頑張ってリーゼの目を見つめ返してみたが、10秒しかもたなかった。リーゼが可愛すぎるのが悪い、と思いながらも、何も自分に話しかけてこないのがエドヴィン王子は気になった。
「リーゼ嬢……?」
もう1度エドヴィン王子が尋ねて、ようやくリーゼから次の言葉を引き出せた。
「あの、どちらさまでしょう?」
という、全く考えてもいなかった回答だったのだけど。