アラフィフママを溺愛するのは植物男子でした

5・とんでもないものを育ててしまった


 私は、そこにいた“彼”を凝視した。
 逆光でわかりづらかったが、彼は亡くなったはずの夫に似ていた。

「あ……の……」

 そんなはずはないと思いながらも、私は確かめようとした。
 心臓はどくどく鳴りっぱなしで、喉はカラカラだった。

「おかえりなさい、結衣子さん」

 夫に似た低い声で、私の名前を呼んだ。
 ──でも、違う。

 夫は──ケイは、私を「結衣子さん(・・)」と呼ばない。
 落胆と同時にホッとする気持ちもあった。
 しかし、それならば大きな問題点がある。

「あなた、一体誰なのよーーーー!?!?」
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