アラフィフママを溺愛するのは植物男子でした
でも、足が土に埋まっているということは、そこから動けないということだ。
警戒は必要だけど、悪いことは出来なさそうね……。
「ちょっと、確認させて」
ようやく落ち着きを取り戻してきた私は、とりあえずいくつか質問してみることにした。
「あなた、一体何者なの?」
「俺は、結衣子さんに育てていただいた、人型植物です」
「人型植物?」
確かに、人間の姿をしているけれど……。
私は、彼の姿を見上げる。髪の色は違うが、まるで夫の等身大だ。
「はい。その名の通り、人型の植物です。なので、足はありません」
彼の足は、スネの真ん中あたりから土に埋まっていた。
少しだけ土を掘り返すと、そこからは普通に、植物の根になっていた。
「えぇと……それで、私はどうすればいいの? 正直、困惑しているのよ。普通に花が咲くものと思っていたから」
「そうですか。結衣子さんが困っているのなら仕方ありません。土から引っこ抜いて、数日放置していただければ、普通の草花と同じように枯れていきますので……」
と、彼は寂しそうに言った。
ひええええぇぇぇ。それってなんか、虐待してるみたいじゃないの。
その提案は、ひとまず置いておこう。
「じゃあ……食事は? 人間と同じものを食べるの?」
「いえ、俺は植物ですので。水と、たまに植物用栄養剤があれば」
そういえば、郡山くんと買い物に行った時に、栄養剤も買ったわよね。
食費に関しては、問題はなさそうね。
「あとは……。名前、そうよ、名前は?」
警戒は必要だけど、悪いことは出来なさそうね……。
「ちょっと、確認させて」
ようやく落ち着きを取り戻してきた私は、とりあえずいくつか質問してみることにした。
「あなた、一体何者なの?」
「俺は、結衣子さんに育てていただいた、人型植物です」
「人型植物?」
確かに、人間の姿をしているけれど……。
私は、彼の姿を見上げる。髪の色は違うが、まるで夫の等身大だ。
「はい。その名の通り、人型の植物です。なので、足はありません」
彼の足は、スネの真ん中あたりから土に埋まっていた。
少しだけ土を掘り返すと、そこからは普通に、植物の根になっていた。
「えぇと……それで、私はどうすればいいの? 正直、困惑しているのよ。普通に花が咲くものと思っていたから」
「そうですか。結衣子さんが困っているのなら仕方ありません。土から引っこ抜いて、数日放置していただければ、普通の草花と同じように枯れていきますので……」
と、彼は寂しそうに言った。
ひええええぇぇぇ。それってなんか、虐待してるみたいじゃないの。
その提案は、ひとまず置いておこう。
「じゃあ……食事は? 人間と同じものを食べるの?」
「いえ、俺は植物ですので。水と、たまに植物用栄養剤があれば」
そういえば、郡山くんと買い物に行った時に、栄養剤も買ったわよね。
食費に関しては、問題はなさそうね。
「あとは……。名前、そうよ、名前は?」