アラフィフママを溺愛するのは植物男子でした
「わっ、チーフどうしたんですか? クマができてますよ!?」
「あ、ああ。三島さん、おはよう……。ちょっと寝不足で」

 会社に着いた途端、三島さんに気づかれた。
 週末のたった二日間ミノがいなかっただけで、こんなにも心身共に辛いとは……。折を見て郡山くんと話し合おう。
 そう思いながら、デスクに向かって作業するが、集中できない。
 それに、いつもは郡山くんが書類を持ってきてくれるのに、今日に限って別の男性社員が持ってきた。

「あの、郡山課長は?」
「ああ、今なんか手が離せないみたいで」

 絶対に避けられている。
 はっ……もしかして、今日は郡山くんが絶好調なんじゃ?

「郡山課長、今日はどんな感じですか?」
「どんなって?」
「えぇと、体調良さそうとか、調子良さそうとか」
「ああー。言われてみればそんな気も」
 
 「じゃあよろしくお願いします」と続けて、男性社員は去っていった。

 や、やっぱりーー!?
 もしかしたら郡山くんもミノの癒しの力に取り憑かれて……。

『先輩、やっぱり先輩にミノはあげられません! 僕が責任を持って育てます!』
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