アラフィフママを溺愛するのは植物男子でした
3・共同プロジェクトは突然に
──なぜ、こうなった?
私は今、会社の上司で後輩でもある郡山くんの車の助手席に座っている。
たしかに、荷物は重くなるだろうし助かる。
でも、自転車で行けば一人でなんとかなる量なのに。
夫が亡くなってから、プライベートな事は一人でなんでもやってきたせいか、人を頼るなんてとんでもないというか、畏れ多いというか……。
郡山くんには、ほんと、借りを作りっぱなしだなぁ……と、運転している横顔をチラリと見ると、こちらの視線に気づいていたらしく、にっこりと微笑まれてしまった。
驚いて目を逸らしてしまったけど、とりあえず、迷惑と思われていない事に安堵する。
男性と二人きりなんて、本当に久しぶりで、何を話せばいいのかわからない。
いやっ、私は決して! 郡山くんを男性として見ているとか、そういうことではなく!
でもやっぱり、二人きりなんてデートみたいで意識してしまうというか!
心の中でセルフツッコミしていたら、なんだか疲れてきた。