泣きっ面に恋々!─泣き虫な身代わり花嫁と、泣き顔フェチな純真王子の恋々な結婚事情─

ステラが恥じらってパシャパシャを止めてしまったので、ジオはもっとステラを喜ばせてあげたくなってしまった。


「ステラ、さっき約束した魔法見せるね」

「盾魔法ですか?」


ジオがステラの手を握り直して、反対の手で指をパチンと一度鳴らした。


ステラはどこで魔法が起こったのかわからなくて、きょろきょろ見回したが、何も変化は見当たらなかった。


「どこに……」

「見えないけど、ここに一歩上がってくれる?」

「一歩、上がる?」

< 101 / 480 >

この作品をシェア

pagetop