泣きっ面に恋々!─泣き虫な身代わり花嫁と、泣き顔フェチな純真王子の恋々な結婚事情─
ステラの漏れ出た可愛い声が脳天に響いて、ジオはハッと我に戻った。
「あ」
バッと身体を持ち上げて下敷きにしているステラをよく見れば、肩まで素肌を露出したステラが涙目でジオを見上げていた。
(可愛い……じゃなくて!俺これ強姦じゃない?!)
ジオは慌ててステラの服の乱れを戻して、ステラの手をひっぱって体を起こさせた。
「ごめん、嫌だった……よね。可愛すぎて止まんなくて、でも嫌なことしないって言ったのに俺」
ステラの両手をぎゅっと握って謝罪するジオに、ステラは薄紅色に染まった首を振った。
「あの、嫌じゃないです……恥ずかしかっただけで」
(え、嫌じゃないの?可愛い。もっとしたい)