泣きっ面に恋々!─泣き虫な身代わり花嫁と、泣き顔フェチな純真王子の恋々な結婚事情─
嫁問題を持ち帰ったレオナルドは議会を開いた。
『キドナ国からマジでいらない嫁が来るんだけど、本当の王女なんか来ないだろってのが俺の予想。
あっちはカルラ国を舐めてるからな。
だから、こっちも馬鹿正直に王太子のジオが娶らなくても、相手誰でも良いだろ?
団長、どう?若い嫁』
『馬鹿言うなレオ!俺は嫁一筋だっての!』
『知ってた。じゃあ町の若い衆に声かけてみる?お嫁さんいりませんかーって』
国王レオナルドはキドナ国の嫁を適当にあしらうつもりだった。だが、議会でジオは声を上げた。
『レオ、そういうたらい回しみたいなの、俺は好きじゃない』