泣きっ面に恋々!─泣き虫な身代わり花嫁と、泣き顔フェチな純真王子の恋々な結婚事情─
ジオはステラの前に跪いて、泣いているステラを見上げた。
「ひっく……うぅ、ごめんなさいジオ様」
「なんで謝るの?ステラは何も悪くないよ?」
ジオは泣いて泣いて、また泣くステラに胸がキュっと痛くなる。
(泣いてるステラは可愛くて、可愛くて、とっても可愛そう)
「ごめ……っなさい」
ジオの胸は恋々に鳴いて痛くて疼いた。
でもステラがなぜ泣くのかわからないのが、一番痛かった。