泣きっ面に恋々!─泣き虫な身代わり花嫁と、泣き顔フェチな純真王子の恋々な結婚事情─
ベッドの端に座って泣き続けるステラの手を握って、ジオはステラの前に跪いてずっと泣き終わるのを待っていた。
(ずっと泣いてて、ずっと可愛い。でも、ずーっと心配……そろそろ俺のこと頼ってくれないかな)
可愛くて可哀想で心配で苦い。
そんな想いがジオをぐるぐる回った。ジオはステラの涙をじっと見続けていた。
「泣いてる理由、俺には言えない?」