泣きっ面に恋々!─泣き虫な身代わり花嫁と、泣き顔フェチな純真王子の恋々な結婚事情─
花嫁、揉まれました
毒気が満ちる森の夜。
ジオが盾魔法を張った安全地帯の中で、ジオはステラに優しく笑いかけた。
「ステラ、歩き回って疲れたでしょ?足揉んであげるよ」
「あ、足ですか?」
ジオに言われて、考えに煮詰まっていた頭の意識を足裏に向ける。
確かに引きこもり生活を続けていたステラの足裏はジンジンして、ふくらはぎもパンパンに張っていた。これでも昼からはジオに担がれていた結果だ。
「いや、でも日中も運んで頂いていたのに。そのうえ、ジオ様にそんなことして頂くわけには」
「いいのいいの、俺の仕事にわざわざついて来てもらってるんだから。疲れさせてごめんね。靴脱いで脱いで!」