泣きっ面に恋々!─泣き虫な身代わり花嫁と、泣き顔フェチな純真王子の恋々な結婚事情─
初めてのデートでも軽々しく靴を脱げと言って、また靴を脱げと言ってしまった。
靴を脱がすのが好きな夫と思われたかもしれない。などとジオが考えているとステラがもたもたと靴を脱いだ。
(そういえばステラって俺がしてって言ったこと嫌って言ったことない。心配になる)
従順なステラはジオの胸をソワソワさせてくれる。
ステラが地面に座って両足を前に投げ出しているので、ジオはつま先の前に胡坐をかいて座った。
「痛かったら言ってね」
「い、痛いのですか?」
「あ、痛くしたいわけじゃないんだけど、慣れてないと痛い時あるから」