泣きっ面に恋々!─泣き虫な身代わり花嫁と、泣き顔フェチな純真王子の恋々な結婚事情─
ステラの心の壁が薄くなったことを感じるジオは、また今夜も足を揉むべきか考えながら作業を行う。
ジオは石碑に刻まれた魔法の文様に、盾魔法を流し込んでいく。
「これはどんな魔法を刻んでいるんですか?」
町中にイタズラな魔法を刻むカルラ国民たちが、わざわざ森の端っこの石碑を刻んだ理由をステラは考えた。森で悪戯でもするのだろうか。
「この石碑には、封印の盾魔法を刻んでるんだ。大規模な封印魔法のために」