泣きっ面に恋々!─泣き虫な身代わり花嫁と、泣き顔フェチな純真王子の恋々な結婚事情─
ステラはジオの早口についていけなくて、羞恥心で頭がいっぱいだった。
初夜のことで頭がいっぱいだったなんて知られてしまって恥だ。目に溜まる熱が零れそうなのを唇を噛みしめて我慢する。
(潤目、可愛い……!って俺、それやめろって!もう俺マジで変態みたいなこと思うのやめて?!)
ジオもジオで泣き顔にキュンする自分に戸惑っていっぱいいっぱいだ。泣かれると頭がステラ可愛いでいっぱいになってしまう。
違う、可愛いじゃなくて、可哀想!と頭を塗り替えようと頑張るジオは、ステラの白頭を優しく撫でた。
(女の子が泣いたら可愛い!じゃなくて、ヨシヨシ!)