泣きっ面に恋々!─泣き虫な身代わり花嫁と、泣き顔フェチな純真王子の恋々な結婚事情─
「ステラちゃん、何か言えないことがあるのよね。いっぱい一人で抱えて大変だったと思うの……でも良かったらジオに悩みを預けてみて?きっと応えてくれると思う」
「優しさと懐の深さには定評があるからな、あの男」
ルキナが茶化すとサーシャもふふっと自慢げに笑った。
「ジオは何があってもステラちゃんに怒ったりしないわ。そんな狭量な男に育ててないつもりよ。でももし怒ったりしたら私が懲らしめてあげるから!」
「ジオはたとえ殺そうとしても許してくれるから心配するな」
「こ、殺す?!」
「ちなみに私は毎日剣を突き立てて殺そうとしてるけど幼馴染やってる」