泣きっ面に恋々!─泣き虫な身代わり花嫁と、泣き顔フェチな純真王子の恋々な結婚事情─


ジオの大好きなカルラ国にステラが馴染むのは嬉しい。なのに、ステラの魅力を万人が知っていくのはジオには苦い味だった。


ステラ独り占め禁止とサーシャに小声で言われたジオは、こういうことかとジワジワ首を締められる。


純真で通してきたジオを蝕む嫉妬が、胸を圧迫して苦しかった。


「ジオ様?どこか具合でもお悪いですか?」

「ステラ放っとけよ。そいつステラを独り占めできなくていじけてるだけだから」

「もう、俺お前のこと初めてマジで嫌になった今……」

「ハッハ!私はお前のことからかうの楽しくて仕方ねぇよ!」

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