泣きっ面に恋々!─泣き虫な身代わり花嫁と、泣き顔フェチな純真王子の恋々な結婚事情─
くちばしフルフェイスマスクの国王様は、レオナルドの素顔より迫力があった。
「異国から嫁いだお前も、俺の愛すべき隣人になった。
俺はお前一人を決して犠牲にしない」
小さな女の子一人のために敵国へ向かう国王様は、異国から来たステラすら大切にしてくれると言う。
「ありがとう、ございます……!」
ステラは大きな国王の手に撫でられて俯き、嬉し涙を落とした。
「行こう、ステラ。準備があるんだ」
「はい、ジオ様!」