泣きっ面に恋々!─泣き虫な身代わり花嫁と、泣き顔フェチな純真王子の恋々な結婚事情─
「風の塊みたいなものを俺の背中にぶつけてもらって、勢いで飛ぶ。
ものすごいぶっ飛ぶから、つかまっててね!行くよ!」
「今ですか?!」
ジオがステラを姫抱きに抱き上げて、寝室のバルコニーから走って飛び降りる。ジオは移動の勢いが良い。
「レオー!お願いー!ってサーシャかよ!待って不安不安!」
「レオさん忙しいから代わりに私が送る!」
夫婦の寝室のバルコニーから飛び降りたジオを待っていたのは母サーシャだった。