泣きっ面に恋々!─泣き虫な身代わり花嫁と、泣き顔フェチな純真王子の恋々な結婚事情─

穴から逃げ出したジオが安心の地面に下りて、ぷるぷる震えるステラを抱き締める。

それはそうだ、ジオだってちょっと怖かった。


「今の、ステラが俺の命を狙う何倍も命の危機だったよね」

「わ、私の暗殺は危険じゃなかったとよくわかりました……」


サーシャの全力魔法の威力に比べれば、ステラの気づかれない程度のステルス暗殺なんて生っチョロイものだと、二人で確信した。

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