泣きっ面に恋々!─泣き虫な身代わり花嫁と、泣き顔フェチな純真王子の恋々な結婚事情─


(潤んだ目、可愛いな。俺、こんな可愛い子と結婚できるとか、すごい幸運かも)


ステラの震えるか細い手を握ったジオは、胸が恋々を告げて鳴くのを飲み込んだ。


「異国で不安だと思うけど」


ステラの小さな手を優しく握り直したジオは、ゆっくり丁寧に彼女の前に跪いた。


「俺が絶対、大事にする。誓うよ」

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