泣きっ面に恋々!─泣き虫な身代わり花嫁と、泣き顔フェチな純真王子の恋々な結婚事情─

人が揃うと途端にやかましい食堂で、ステラはささやかに微笑んだ。


一粒の星のように控えめで、でも見つけると目を離せない愛くるしい笑みに食堂の空気が止まった。


全員一致で愛らしいと認定されたステラの笑みを見た者たちに向かって、ジオが叫ぶ。


「みんな見ないでー!マジでダメー!!」

「ジオ様?」

「もう嫌だーステラが可愛いのとか俺だけ知ってたいー!」


ジオがステラの背後に回って、背中からステラをきゅっと抱き寄せる。

ステラの細い首筋に顔を埋めたジオはわぁわぁ取り乱す。ステラは目をぱちくりさせて首を傾げた。オジ組は気にせず食事に戻る。

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