泣きっ面に恋々!─泣き虫な身代わり花嫁と、泣き顔フェチな純真王子の恋々な結婚事情─
「誰が母親の言うこと聞くんだよ!もう子どもじゃないっての!」
「じゃあステラ見せたくないとか子どもみたいなこと言うな!」
「あーうるさぁ!お前の正論うるさぁ!」
ステラを間に挟んでぎゃあぎゃあ言い合う幼馴染二人に、ステラは小首を傾げる。
「お二人とも仲良しですね」
可愛く控えめに、ステラは優しく微笑んだ。オジ組は元気な若人の光景を見て頷いた。
「子兎ステラ、あの喧騒で嫌な顔ひとつしない。マジで良い子だな」
「思わずおっさんも可愛がりたくなる愛らしさって宣伝するか」