泣きっ面に恋々!─泣き虫な身代わり花嫁と、泣き顔フェチな純真王子の恋々な結婚事情─

「お仕事が終わったら、ルキナ様とお茶をしてきてもよろしいでしょうか?以前誘われていて」

「え……」

「そうそう!お茶会しよって言ってたんだよな!」


騎士団のお仕事が終わったら、ジオはステラとデートに行きたかった。母の喪失から立ち上がろうと頑張っている可愛いステラを連れて散歩に行きたかったのだ。


「あ、そうなんだ、それはその」


ジオはあからさまに肩を落とした。意気消沈するジオを、ルキナはゲラゲラ笑った。


「ダメでしょうか?私、ジオ様の言うことなら」

「ダメじゃない!楽しんで来て!俺のこと気にしなくていいから!」


ジオが血の涙を流して笑うと、ステラは星屑を降らせたようにきらめいて笑ってくれる。


「ありがとうございます、ジオ様」

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