泣きっ面に恋々!─泣き虫な身代わり花嫁と、泣き顔フェチな純真王子の恋々な結婚事情─

ステラがもじもじと視線を彷徨わせて、頬を薄紅色に染める。愛らしい仕草にジオの胸で元気な恋々が鳴いた。


久々に明るい瞳のステラを見て、ジオは嬉しくてたまらなかった。


泣き顔が大好きなのは事実だ。だが、あんまり泣き過ぎると心配で悶えられない。


「あの」


照れたり、恥ずかしかったり、びっくりしたり、嬉しくて泣いちゃう方が断然好み。泣き顔分析が卓越するほど、ジオは泣き顔には執着がある。


ステラは何度も「あの」と言葉を濁して頬を染めては目を潤ませる。


(断然好みな照れウル目だ、これ)

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