泣きっ面に恋々!─泣き虫な身代わり花嫁と、泣き顔フェチな純真王子の恋々な結婚事情─

ステラはジオが心から喜んでくれるその笑顔に満たされる。彼に触れたい思いが溢れていく。


ステラはジオの首に細い両腕を遠慮がちに回した。今にもくっつきそうだった唇を自ら寄せて、ジオの唇をふにっと奪う。


ステラに奪われた唇の感触が柔く、ジオは固まった。優しいバードキスで離れてしまったステラの真っ赤な顔に本音がこぼれる。


「こんな嬉しいことってある?」

「はしたなかったでしょうか……」

「全然。嬉しくてたまんない。もっとしよ」

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