泣きっ面に恋々!─泣き虫な身代わり花嫁と、泣き顔フェチな純真王子の恋々な結婚事情─

子どもたちは顔をあげて、口を大きく広げた満面の笑みをくれた。


暗殺者のステラはその無垢な笑顔が痛かった。


「花嫁さん、サーシャのとこ行くんでしょ?」

「サーシャは今、御祈りだから!」

「「連れていってあげる!」」


ステラは子どもたちにスカートを引っぱられて、柔らかい表情の大人たちに見送られて畑を後にした。

< 60 / 480 >

この作品をシェア

pagetop