泣きっ面に恋々!─泣き虫な身代わり花嫁と、泣き顔フェチな純真王子の恋々な結婚事情─
子どもたちは迷うことなく王城をくるくる歩いて、高い塔の一番上の部屋にステラを連れてきた。子どもたちは任務完了!と笑って去って行ってしまった。
「わ、私、どうしたら……」
騎士団に向かうつもりが塔のてっぺんに来てしまったステラは、とりあえず部屋をひょっこり覗いた。
その部屋には窓から光が溢れるほど降り注ぎ、壁際には大きな大きな祭壇が祀られていた。
(鳥の顔をした、人間の絵?鳥なのか、人間なのかどっちなの?)