泣きっ面に恋々!─泣き虫な身代わり花嫁と、泣き顔フェチな純真王子の恋々な結婚事情─
花嫁、鳥人間始めました
余計なことばかり言う二人から逃れたジオはステラを連れて、森を歩き始めた。
「あの、ジオ様、どちらへ?」
「ステラにカルラ国の良いところ見せたいからピクニック行こう、ピクニック!今日はレオが騎士団にいてうるさいから外がいい!」
「お、お仕事はいいのですか?」
「え、ちゃんとやったよ?今日はもう終わり!」
ジオが今日もよく頑張ったと明るく笑うので、ステラはまた異文化に目をぱちくりさせられた。まだ昼過ぎなのにジオは遊びに出かけると言う。
(キドナ国なら、朝から晩まで10時間労働は当たり前だけど……ここは昼までで終わりなの?それで大丈夫なの?カルラ国すごい)