泣きっ面に恋々!─泣き虫な身代わり花嫁と、泣き顔フェチな純真王子の恋々な結婚事情─
だが、へっぽこ暗殺者ステラは、そこまで思い至ることができなかった。
「さっき鞄が出たり入ったりしましたけど、魔法ってどんなものですか?私、知らなくて」
魔法のない国出身のステラにとって、魔法の存在があたり前のカルラ国の文化は謎いっぱいだ。自然と好奇心が湧いた。
「俺からしたら魔法知らないのが不思議だけど。ステラは知らないんだよね。
湖で見せてあげる!」