泣きっ面に恋々!─泣き虫な身代わり花嫁と、泣き顔フェチな純真王子の恋々な結婚事情─
胸の恋々が鳴り続けるジオは、怖くてぷるぷるするステラの愛くるしさを知ってしまった。
誰でもみんな好きなジオだが「花嫁」という特別な立場の彼女の涙にだけ反応してしまって、彼女の一つ一つがとても可愛く見えた。
(怖いなんて、子どもみたいなことを言ってしまったかも……嫌われて花嫁失格になったらどうしよう)
しばらく停止してしまったジオに、せっかく連れて来てやったのに!と怒られるかとステラはビクビクして下を向いていた。
だが、ステラの白頭にポンと優しくジオの手が乗った。