帷くんは秘め事が大好きらしい

「この中で私が一番、練習をしてると思います。まどか先輩が考えてくれたダンスだもん。完璧に踊れるようになりたい!」


「ありがとう。でも、あまり無理はしないでね」


「人生かけて、死ぬ気で頑張ります!」


アハハ~ 無理する気満々じゃん。

私も、人のことは言えないけど。


いつの間にか私の周りには、チアの女子達がワラワラワラ。


「まどかちゃんもさ、体育祭の時に一緒にチア踊ろうよ~」


えっ、私も?


「それ、私も思ってました。一番キレッキレに踊れるのに、見てるだけなんてもったいなーって」


う~む、そう言われても。


「私は総監督って立場だし……」


一緒にステージに立ったら、全体を見渡せる人が誰もいなくなっちゃうし……


「応援団の東条総長は、大漁旗を派手に振り回すらしいですよ」
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