帷くんは秘め事が大好きらしい
私の目の前にいるのが、後輩女子3人だけだったのに。
いつの間にか、生徒の人数が増えている。
私を囲む人数が、15人……いや20人くらいはいそう。
どうしたどうした?って、どんどん人が集まってくるし。
ひゃっ、フラッシュが光った!?
私の写真を撮らないで。
スマホを私に向けて、動画を撮影するのもやめて。
「まどか先輩は、帷くんと付き合っているんですか?」
誤解だってば!
「か…、勘違いしないで。付き合ってない、付き合ってない」
ただ私が、一方的に好きなだけで……
「じゃあこの写真は、どういう状況なんですか?」
「チア衣装を、帷くんが考えてくれたって話したでしょ? その時の写真。衣装の相談をするために、ちょっとお家に寄らせてもらっただけで……」
「みんな見て、ネットに2枚目の写真がアップされてる」
「マジで?」
「なにこれ?」
「この写真、うちの学園の保健室だよね?」