帷くんは秘め事が大好きらしい

今まで私が集めてきた『いいね!』は、何のためのものだったんだろう?


みんなに「ありがとう」って言われたい。

みんなから嫌われたくない。

だから、人が喜びそうなことを見つけては時間を費やしてきたけれど。

どれだけ『ありがとうのいいね!』を集めても、人は簡単に嫌われてしまうらしい。


もう、どうしていいかわからないよ……



心が折れそうになった、ちょうどその時


「オマエら、廊下塞いでんな! 邪魔だ!」


いきなり現れたのは、ご機嫌ななめ顔の東条くん。


「何があった? 話してみろ! 元生徒会長の俺様が、有罪無罪の判決を下してやる!」


私の横に仁王立ち。

腕組みをして、集まった生徒たちを睨みつけている。

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