帷くんは秘め事が大好きらしい


恐怖がこみあげてきて、心臓が凍り付く。

心臓のドギマギが収まらなくて、呼吸が荒くなってしまう。


……なんだったの、今のは。

……なんで知らない人から、私のスマホに電話がかかってきたの?


こんなことは初めてだよ……って……


あっ!


そういえば、ネットでエゴサをした時に出てきたんだ。

私の電話番号。


ちょっと待って。

ということは、これからもひっきりなしにかかってくるんじゃない?

知らない人からの、怒りの電話が。



「こういうの……やめてよ……」


不気味な着信が怖くて、スマホの電源を落とした私。


右手を頭の上まで掲げると


「こんなもの、いらない!」


悲しみをぶつけるように、ベッドにスマホを投げつけた。





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