帷くんは秘め事が大好きらしい

家の郵便ポストにはゴミが突っ込まれているのが、日常茶飯事になって。

頻繁にかかってくるイタズラ電話対策で、自宅の電話はコードを抜いちゃった。


私の前では「弁護士に相談しているし、きっと大丈夫よ」と笑顔を絶やさない両親だけど。

「……どうやって解決したらいいの」

私に隠れて泣いているお母さんを見た時には、こみあげてくるものがあって。

部屋に逃げ込んで、「お父さん、お母さんごめんなさい」って私はワンワン泣いちゃった。



生きているだけで、私は誰かを傷つけている。

何のために、私は生きているんだろう。


アンチの声がしんどい。

学園の生徒たちからの、見て見ぬ振りも辛い。
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