帷くんは秘め事が大好きらしい
危機感に襲われた俺。
慌てて俺も、まどか先輩のことろに駆け寄る。
でも間に合わない。
俺がたどり着くよりも先に、由乃さんの口が開いた。
「あの……まどか先輩……」
「あっ、由乃ちゃん」
「ほんとうに……本当にごめんなさい……」
「えっ?」
あれ?
これって……謝罪?
深々と頭を下げる由乃さんを前に
「えっ? なっ、なんで謝るの?」
まどか先輩は困惑ぎみ。
「実は……私……」
もしかしてこの場で、自分の罪を暴露するつもり?
俺たちを盗撮して、ネットにあげた犯人は自分だって。
お願い、今は黙ってて。
メンタルが病んでいるまどか先輩に、その事実は酷すぎるから!
由乃さんの口を、塞がなきゃダメだ!
俺はまどか先輩の真ん前に行き、由乃さんの言葉を遮る。