帷くんは秘め事が大好きらしい
「寝ている人にキス未遂って。裁判にかけられていたら、俺は間違いなく有罪判決確定だよ。ねっ、俺たちは同じようなことをしちゃってるでしょ? だから似た者同士」
「……帷くん」
「由乃さんは、まどか先輩のことが大事なんだよね?」
「たくさんたくさん、助けてもらったから……」
「どっちがいい? まどか先輩が幸せでいるのと、苦しそうに泣いてるの」
「笑っていてほしい。すっごく幸せなそうな顔で。今ならそう思える」
「それならさ俺は彼氏として、由乃さんは一番の後輩として、お互い違う立場で、まどか先輩を笑顔にしていこうよ。俺たちは、まどか先輩の幸せを願う同志なんだから」
「……うん、そうだね。たくさんまどか先輩に酷いことしちゃったから、これからはまどか先輩のために生きることにする」