帷くんは秘め事が大好きらしい

「ほんと芸術的にカワイイ衣装ですよね。せっかくだし、みんなで写真を撮りませんか?」


「いいねぇ~ まどか先輩と帷くんは、真ん中真ん中」


「えっでも……私は背が高い方だし。後ろの方が……」


「何言ってんの。まどかがメインなんだから。ちょこっとしゃがめば問題なしでしょーが。さっ、帷くんと手をつなぐ」


「ひゃっ、手をつなぐなんて……みんなに見られてるのに無理……」


「大人気モデルに体育祭で公開告白されといて、なに今更恥ずかしがってるのよ」


ナイスアシストをありがとう、モモさん。

手をつなぐだけじゃ、ものたりないから。

めっちゃ甘々な声で、おねだりしてみようかな?


「まどか先~輩、後ろから抱きしめてもい~い?」


「とっ…とばり君。私の耳に甘い声を吹きかけないで」


フフフ、焦ってる。


「まどか先輩って、カ~ワイイなぁ、もう!!」


「だからぁぁ……って。ひゃっ! 本当に抱きしめないでよ! 恥ずかしすぎなんだから!」


ダ~メ。

まどか先輩のウブすぎる反応が、可愛くて沼っちゃって、独り占めしたくなっちゃったの。

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