帷くんは秘め事が大好きらしい


帷くんは、さらにゆるっと目じりを垂らすと


「曲がっているのが、どうしても気になったんだぁ」


吐息がかかるほどの至近距離から、甘えワンコみなたいな人懐っこい笑顔を飛ばしてきた。


「俺に直させてね、せ~んぱい!」


やっ、やめて欲しい……


見た目は、金髪碧眼のパーフェクト王子。

全身から放たれているのは、大人っぽい色気。


それなのに、ヤンチャな笑顔を浮かべていて。

それが可愛くて。

チグハグというか、ギャップにやられ。

彼のことが好きじゃなくても、心臓がバクバクと飛び跳ねてしまう。



顔の温度がグググー。

上昇しっぱなしで、手が付けられない。

顔が真っ赤になっていないか、心配な私。

しぶしぶ顔を伏せる。

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