帷くんは秘め事が大好きらしい
「行くのは、俺のマンションだよ」
「えっ?」
「大丈夫。俺は一人暮らしだから、気を遣う相手はいないし」
「いきなり、そんな……」
「とびきり可愛いチアの服、考えてあげるから。ねっ!」
困ったように視線を泳がす、まどか先輩。
頬がピンクに染まっている。
恥ずかしそうにうつむく理由、俺にドキドキしているせいならいいのに。
なーんて、思ったりもして。
家に誘うなんて、強引すぎた?
嫌われたくないな。
そんな心配な気持ちはあるものの。
俺から湧き出る支配欲の方が、圧倒的に勝っている。
大好きな人を独占するチャンス、絶対に逃したくないんだ。
だからごめんね、まどか先輩。
今は俺の強引さに、とりあえず流されていて。
俺はまどか先輩の腕を掴むと
「すぐだから」
マンションの方に向かって歩き出した。