帷くんは秘め事が大好きらしい
音楽が終わると同時に、背中から噴き出した汗。

全力を出しすぎたかなぁ。

ひゅるっと拭いた秋の風で汗が冷え、熱していた体がブルっと震える。


練習に参加してくれたのは、学年バラバラな女子20人ほど。


「まどか先輩。私のチア、どうでしたか?」


後輩の由乃ちゃんが、私のジャージにしがみついてきた。


上目づかいで『褒めて褒めて』とシッポをふる、ワンちゃんみたい。

相変わらず、甘え方がカワイイ。

フフフと、癒され笑いが鼻から洩れてしまう。


「由乃ちゃん、すごく上手になってるね。お家でも練習してるでしょ?」

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