推しとは結婚できません!
急いで布団から出て広い部屋の壁にくっつく。


小春「嘘嘘嘘、推しの夢から醒めたと思ったら推しが隣にいるのですが!?」

奏多「あはは、だから夢じゃないって」

小春「……えっ?」

奏多「好きって言ってくれたよね?あんな可愛い顔して甘えてくれたじゃん……あれ、全部現実だから。」

小春「嘘……夢だと思ってた……」

奏多「あっはは、本当可愛いなぁおいで」


手を広げる奏多。


小春(ほ、本当に夢みたいだ……私、一体前世何してたんだろう……)


奏多「あと10秒。おいで」

小春「えっ!?」
 (じゅ、10秒で締め切り……!?)


ドクドクと心臓が音を立てる。


小春「やむおえん……!!」


奏多の方に走って行って抱きつく小春。


小春(ふぁああいい匂い〜……!!)

奏多「あー……小春ちゃんちっちゃいね。可愛い。好き、愛してる。ちゃんと結婚しようね。花嫁さんの修行、頑張ろう」

小春「えっ……?や、やっぱり現実なんですか……?」

奏多「うん、ずっと現実だよ」

小春「っ……!!私、恥ずかしいこと失礼なこと多々失礼いたしました!」


ベッドの上で綺麗に土下座する。


奏多「可愛かったから大丈夫だよ。それより、花嫁になるってことでいいんだよね?」

小春(え、なんか圧がすごい……けど)

小春「わ、私なんかで本当にいいなら……!!」

奏多「君がいいんだよ」


またぎゅっと抱きしめられる。


小春(信じられないけど……推しの言うことに二言なし!!)


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